都立高校の入試では、ほとんどの高校が同じ問題を使います。一方で、学校が自分で入試問題を作る「自校作成問題校」があります。この記事では、自校作成問題校とは何か、進学指導重点校との関係、令和8年度の公式な情報を、やさしく説明します。
この記事の結論・要点
- 自校作成問題校とは、その高校が学力検査(入試の学力テスト)の問題を自分で作る高校のことです(東京都教育委員会の別表による)
- 令和8年度(2026年度)の全日制では、日比谷・戸山・青山・西・八王子東・立川・国立・新宿・墨田川・国分寺の10校が、国語・数学・英語の3教科を自校で作成しています(東京都教育委員会の別表による)
- 国際高校は、英語の1教科だけを自校で作成しています(同じ別表による)
- 進学指導重点校は、東京都が指定した7校(日比谷・西・国立・八王子東・戸山・青山・立川)です。自校作成問題校と重なる学校が多いですが、同じ意味ではありません
- 対象校や入試の内容は年度ごとに変わることがあります。受験前に必ず東京都教育委員会の最新の要綱で確認してください
自校作成問題とは
都立高校の一般入試では、自校作成ではない教科は、都立高校の共通問題で行われます。これを「都立高校共通問題」と呼びます。
一方、自校作成問題校は、学力検査の一部の教科を、その高校が自分で作った問題で行います。出題の形式は学校ごとに異なる場合があるため、各校の要綱で確認してください。
ここで大事なのは、「自校で作る教科」と「共通問題の教科」が1校の中で混ざっているという点です。たとえば自校作成問題校(全日制10校)では、次のようになっています。
- 自校で作る教科:国語・数学・英語(3教科)
- 共通問題の教科:社会・理科(2教科)
(上の教科の組み合わせは、令和8年度の東京都教育委員会の別表による内容です)
令和8年度に自校作成問題を行う高校(全日制・定時制)
下の表は、令和8年度(2026年度)第一次募集・分割前期募集等で、学力検査問題を自校で作成する高校を、東京都教育委員会の別表(別表7)の内容に沿ってまとめたものです。
| 区分 | 学校名 | 自校で作る教科 | 共通問題の教科 |
|---|---|---|---|
| 全日制 | 日比谷、戸山、青山、西、八王子東、立川、国立、新宿、墨田川、国分寺 | 国語・数学・英語(3教科) | 社会・理科(2教科) |
| 全日制 | 国際 | 英語(1教科) | 国語・数学・社会・理科(4教科) |
| 定時制 | 農産、八王子拓真(一般枠) | 国語・数学・英語(3教科) | 別表の記載なし |
- 定時制の「八王子拓真(一般枠)」は、3教科を合わせて50分で行うと書かれています。農産は、各教科25分で行うと書かれています(別表による)
- 通信制は、各学校が検査問題を作ると書かれています(別表による)
進学指導重点校とは
進学指導重点校は、東京都が「進学指導」に力を入れる学校として指定した高校です。東京都教育委員会の発表では、次の7校が進学指導重点校として指定されています。
- 日比谷、西、国立、八王子東、戸山、青山、立川
指定の期間は、令和5年4月1日から令和10年3月31日まで(5か年)と書かれています(2022年9月22日の東京都教育委員会の発表による)。
東京都には、このほかに「進学指導特別推進校」「進学指導推進校」という区分もあります。区分の名前は、東京都教育委員会のページにあります。
進学指導重点校と自校作成問題校は同じ?
よく混同されやすいポイントです。公式の情報を並べると、次のとおりです。
- 進学指導重点校の7校のうち、日比谷・戸山・青山・西・八王子東・立川・国立は、令和8年度の自校作成問題校にも入っています
- 一方で、新宿・墨田川・国分寺は自校作成問題校ですが、進学指導重点校の指定には入っていません
- 国際は、自校作成問題校ですが、英語の1教科だけを自校で作っています
つまり、「進学指導重点校だから自校作成」「自校作成だから進学指導重点校」とは言い切れません。志望校を考えるときは、それぞれの学校の入試の教科を確認することが大切です。
中学生と保護者が確認したいこと
自校作成問題校を志望する場合は、次の3つを確認しておくと安心です。
- 入試で使う教科:自校で作る教科と、共通問題の教科を分けて確認する
- 募集の種類:第一次募集・分割前期募集など、募集の種類ごとに対象が書かれている
- 最新の年度の情報:年度によって対象校や教科が変わることがある
高校の一覧・検索ページで学校の基本情報を確認し、高校比較表で複数の学校を横に並べて見比べるのもおすすめです。
入試の点数の考え方も確認しよう
自校作成問題の配点や、学力検査と内申(調査書点)の計算方法は、年度や学校によって違う場合があります。この記事では、確認できた数字だけを書いています。
- 自校作成問題の配点・点数の計算方法:調査中(出典では確認できませんでした)
- 内申(換算内申)の計算の仕方は、換算内申の出し方で説明しています
- 英語のスピーキングテストについては、ESAT-Jとはで説明しています
まとめ
- 自校作成問題校は、学校が自分で学力検査の問題を作る高校です。対象校は年度ごとに確認が必要です
- 令和8年度の全日制では、10校が国語・数学・英語の3教科を自校で作成しています。国際は英語の1教科です
- 進学指導重点校(7校)と自校作成問題校は重なりますが、同じではありません
- 志望校を考える人は、まず東京都教育委員会の最新の入学者選抜要綱で、学校ごとの教科と募集の種類を確認しましょう
出典
- 令和8年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目について(東京都教育委員会)
- 別表7 令和8年度第一次募集・分割前期募集等における学力検査問題を自校で作成する高校(東京都教育委員会のPDF)
- 都立高校における進学指導重点校等の指定について(東京都教育委員会・2022年9月22日発表)
- 進学指導重点校・進学指導特別推進校・進学指導推進校(東京都教育委員会)